正岡子規　年表

正岡子規の生涯について簡単に見てみましょう。

西暦	年号	月日	年齢	出来事
１８６７	慶応3（旧暦）	９月１７日	1	伊予国温泉郡藤原新町（現松山市花園町３番５号）で，父正岡常尚（３５歳）・母八重（大原氏２３歳）の長男として出生。
１８６８	明治1		2	湊町新町（現湊町4丁目1番地）に転居。
１８６９	2		3	失火により家が全焼。
１８７０	3	１０月１日	4	妹律，誕生。
１８７２	5	１月３月７日	6	病弱だった父の代わりに家督相続。父死亡（４０歳）父の兄佐伯政房（半弥）のもとへ手習いにかよう
１８７３	6		7	末広小学校入学。祖父大原観山の私塾へ素読に通い始める。
１８７４	7		8	末広学校改称の智環小学校に転校。
１８７５	8	４月	9	勝山学校に通学。竹馬の友･秋山真之と出会う。　観山死去（58）。土屋久明に漢学を学ぶ
１８７７	10		11	景浦政儀の夜学に通い，軍談に興味をもつ。
1878	11	９月	12	絵を好み『画道独稽古』を書写する。
1879	12	４月１２月１７日	13	回覧雑誌「桜亭雑誌」をつくる。勝山学校卒業。
1880	13	３月１日	14	松山中学入学，三並良，竹村鍛らと「同親会」を結成。翌年にかけて詩稿・文稿・回覧雑誌を多く作る。
1881	14		15	詩会・書画会をさかんに催す
1882	15	１２月	16	県会を傍聴・自由党員訪問など，政治への関心が強まる。北予青年演説会で演説。自由民権運動へ関心を示す。翌年まで熱中。
1883	16	５月６月１０日１１月１０月	17	松山中学退学。三津浜港を出港し東京に上京。陸羯南を訪問。須田学舎入校。共立学校転校。
1884	17	２月３月９月	18	随筆「筆まかせ」起筆（明治２５年まで）。旧藩主久松家の給費生となる。東京大学予備門入学（同級生に芳賀矢一・夏目金之助・山田美妙・菊地謙二郎がいた）。
1885	18	７月９月	19	妹律，結婚。『当世書生気質』に感動。俳句を作り始める
1886	19	１月９月	20	予備門の友人たちと「七変人評論」を作る。予備門が第一高等中学校と改称。この年から3年間，ベースボールに熱中
1887	20	７月９月１２月１５日	21	松山に帰省。大原其戎(きじゅう)のもとで俳諧を学び始める。「虫の音を踏み分け行くや野の小道」（「真砂の志良辺」明20.8）が活字になった最初の句。第一高等中学校予科進級。野球大会に出場。
1888	21	７月８月９月	22	第一高等中学校予科卒業。旅行先の鎌倉江の島で２度喀血。本科へ進級，常盤会寄宿舎に入る。
1889	22	１月２月５月９日７月７日	23	夏目漱石と落語を介して交遊を始める。陸渇南新聞「日本」を創刊夜喀血，時鳥の句を作り子規と号す。松山に帰省。
1890	23	４月７月８日９月	24	碧梧桐の句を添削，文通をはじめる。第一高等中学校卒業，式を欠席して帰省。東京帝国大学文科大学哲学科入学。
1891	24	２月３月６月１２月	25	国文科に転科。房総地方を旅行，高浜虚子と文通始まる。木曽路を経て松山へ帰省。試験放棄。駒込追分町へ転居，小説「月の都」執筆。冬，「俳句分類」に着手。
1892	25	２月６月７月１０月１１月９日１２月１日	26	２露伴を訪問。「月の都」を批評してもらうが評価低。新聞「日本」に「かけはしの記」連載。学年試験落第，退学を決意する。漱石と共に松山へ帰省。漱石松山を旅行。学年試験落第のため退学決意。母と妹を呼び寄せる。日本新聞社に仮入社。
1893	26	２月３日３月５月７～８月１１月	27	俳句選を「日本」に連載。「俳諧」創刊。『獺祭書屋俳話』刊東北旅行。俳諧宗匠を歴訪する。「芭蕉雑談」を「日本」に連載開始。
1894	27	２月２月１１日３月２７日５月７月８月	28	2 上根岸82番地（子規庵）へ転居。「小日本」創刊，編集責任者となる。松山で松風会を発足。『二葉集』刊「小日本」廃刊，「日本」に戻る。日清戦争勃発。
1895	28	３月３日４月１０日５月１７日５月２３日８月８月２７日１０月２２日１０月２６日１２月９日	29	日清戦争従軍記者として東京出発。宇品出港，近衛連隊つき記者として金州・旅順をまわる。帰国途上船中で喀血。県立神戸病院に入院，重態。退院し松山に戻る。松山中学教員夏目金之助の下宿に移る。『俳諧大要』を新聞「日本」に連載開始奈良にて「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」を詠む。　　　道灌山で虚子に文学上の後継者となることを要請するも，断られる。
1896	29	１月３日２月３月５月７月９月５日	30	子規庵で句会。鴎外・漱石が参集。左腰が腫れ以後臥床の日が多くなる。カリエスと診断され，手術を受ける。『俳句問答』連載開始『松蘿玉液』でベースボールを紹介新体詩人の会に人力車で参加。
1897	30	１月１５日３月２７日４月４月１３日５月５月２８日９月１２月２４日	31	柳原極堂，松山で「ほとヽぎす」創刊腰部手術。のち再手術。小説『花枕』を「新小説」に発表。『俳人蕪村』を「日本」に連載病状悪化，重態。『古白遺稿』刊。臀部2ヶ所の穴があき，膿が出始める。第一回の蕪村忌を子規庵で開催
1898	31	１月１５日２月３月１５日３月３０日１０月１２月２４日	32	子規庵で蕪第一回村句集輪講会を開催『歌よみに与ふる書』連載開始「百中十首」を発表子規庵ではじめての歌会。『新俳句』刊。「ほとヽぎす」を東京発行に切り替える。第ニ回の蕪村忌を子規庵で開催
1899	32	１月３月５月１２月	33	『俳諧大要』刊行。子規庵で歌会再開，以後定期的に開催する。病状悪化『俳人蕪村』刊，病室の障子をガラス張りにする。
1900	33	１月２日１月２９日３月２８日４月１５日８月９月１２月２３日	34	伊藤左千夫来訪，短歌会の常連となる。『叙事文』を「日本」に連載開始長塚節来訪。第１回万葉集輪講会大量喀血。文章会「山会」を開催。写生文集『寒玉集』刊。
1901	34	１月２６日５月８月２６日９月２日１０月１３日１１月６日１２月１１日	35	『墨汁一滴』を「日本」に連載開始『春夏秋冬』春の部刊病状悪化。俳談会を子規庵で開催、出席者20名『仰臥漫録』を執筆し始める母と妹の不在中に自殺を思い見る。　時々絶叫号泣する。 11.6漱石宛書簡に「僕ハモーダメニナツテシマツタ」と書く。子規庵で義太夫会を催す
1902 2002	35 平成 14年	１月３月４月５日５月６月９月７日９月１０日９月１８日９月１９日９月２０日９月２１日	36	容態悪化，麻痺剤を常用する。『仰臥漫録』を改めて記す『春夏秋冬』夏の部刊『病牀六尺』を「日本」に連載し始める写生画をはじめる「菓物帖」「草花帖」「玩具帖」の写生を行う。『春夏秋冬』秋の部刊最後の蕪村句集輪講会を開く絶筆糸瓜三句を記す（午前11時頃）（「糸瓜咲いて痰のつまりし仏かな」「をととひのへちまの水も取らざりき」「痰一斗糸瓜の水も間にあはず」）を詠む。以後，昏睡。永眠（午前１時頃）通夜午前9時出棺，田端・大竜寺に埋葬する。会葬者150余名。戒名「子規居士」。野球の殿堂入りをする。